さて、すこし深入りしすぎたが、ここで本来の話に戻ろう。そ うなのだ。今回のテーマは「ホームページ」なのである。 なぜ、前節でデータ処理について長々と述べたかというと、解 析処理されたデータをgnuplot & LaTeXで作図したとすると、そ こには当然紙に「印刷」された図も出力されるけれど、同時に その途中段階でLaTeXのファイルも生成されているわけである。 したがって、latex2htmlを使ってそのファイルを変換すれば、 ホームページに掲載するための図表のファイルができあがって しまうということになる。つまり、上記のREADMEの中に、例え ば、
gnuplot fig1.gp
latex fig1.tex
dvi2ps fig1 | lpr
と、記されていたとすると、fig1がプリンタから印刷されるわけであるが、 そこに、
gnuplot fig1.gp
jlatex2html fig1.tex
mv fig1 ~
/public_html/exp/fig1
と記されていたとすると、プリンタに印刷する替わりに、ホー ムページのexp/fig1というディレクトリを更新することになる のである。もちろん、fig1.texの替わりに、そのfig1.texを含 んだpaper.texというファイルをコンパイルするようにすると、 その(書きかけの)論文内容がデータを更新した上でホームペー ジに(自動的に)掲載されるというわけである。
上記は「紙に印刷する」ために作成されたLaTeX用のファイル
をそのままホームページ用のHTML形式に変換する方法であるが、
ただ単に実験データをホームページに掲載するだけであるなら
ば、gnuplot用のプログラムの出力形式をPBM形式にして、それ
をconvertやnetpbmなどのツールを使ってGIF形式に変換すれば
、それはそのままホームページで利用できる。たぶん、
本気でホームページを利用したデータ公開をするのであれば、
latexなどを経由しない方が良いと思うが、じつのところ私は
やったことがないので(理由はたぶん次号)詳しくはわからな
い。