私の場合、ここ2年ほどは、メールに費やす時間が多くなっ てきたことが気になっていて、それでもメールの無い研究生活 を営むことが考えられない(つまり、ある種の「依存症」とも 言える)事態に陥っていることから、これが「本当に我々研究 者にとって福音をもたらすものである」と信じざるを得なくなっ ているとともに、一方ではその信仰に対して少々の懐疑心も芽 生え始めている。もし、私以外の皆が同じようにメールを利用 して、そして同じだけ時間を費やしているのであれば、「寄ら ば大樹」と安心できるのであるが、私だけが「マニア」となっ ているのだとしたらどうしよう、という不安を解消するために、 私の周囲の人々に対してアンケート調査を行った。
対象は、私がこれまでにメールで交信した事のある研究者 (大学院生も含む)と、私がその配信リストに含まれていた私 的メールリスト(STRECならびにWakanet)を合わせた83名(私自 身を含む)であり、1997年5月1日午前7時頃(日本時間)に一 斉に発信した。そのうち、2通は、「宛先不明」で未着であり、 残り81名のうち60名(74%)から回答を得た。質問項目は、表 1の通りである。